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般若心境を唱える

category - 日記
2017/ 10/ 20
                 
三十五日法要が過ぎて、今まで私のパソコン椅子の横にあった
伯母のお骨も納骨し、遺影は実家の仏壇の前に置いてきましたので、
私の部屋から、伯母のお骨も遺影もお供え物もお供え花も消えています。
そのことにようやく慣れてきたような、まだ慣れ切っていないような感覚があります。

その後ナナちゃん脱走騒動がありましたが、無事ナナちゃんは帰ってきて、
わが家は、伯母の騒動が起きる以前の感じに戻ってきました。
ただ、私自身は、この出来事にかなり影響を受けたのを感じています。

伯母を看取った期間は短かったけれど、振り返ると、不思議な空間でした。

緩和ケアの病室で、伯母に大きく伸ばした写真を見せて話しかけていた時間も、
その後、もっと弱った伯母に、ユーチューブで好きそうだったり懐かしそうだった音楽をかけ、
この歌、知ってる?なんて話しかけた時間も。

伯母のがんの進行の速さに呆然としながらも、死なないで!という感じではなかったです。
こういう運命を伯母は生きる事になっていたのか、という思いがあり、
起きることが起きて、全てはただ過ぎ去っていくだけ。
病んでいき、弱っていくという伯母の経験、
それを見届け、寄り添っていくという私の経験があるだけ。

伯母は老いてから右半身の麻痺と言語障害を負うのですが、
気の毒に、という思いと、もっと体調管理すべきだったのにという思いがありました。
でもそういう思いも、伯母を看取った後に、だんだんと消えていきました。

今あるのは、伯母は一生懸命生きたのだという思いだけです。
伯母の人生を、私は詳しく知りません。
面倒を見るようになった10年前、すでに伯母は、
言語障害で言葉による意思疎通が難しくなっていました。
その前に、会話くらいならしたことがありますが、
深い話をしたことはないままでした。

よく知らないけれど、伯母は一生懸命生きたのだという感覚は強く、
「本当にお疲れ様でした。
伯母さんの人生を尊重します。」
この祈りが一番ふさわしいかと感じています。

伯母の死後の書類仕事で、伯母の祖父母の生年月日と死亡年月日が必要になり、
調べましたが、意外なことがわかりました。
母方の祖父(私のひいおじいさん)の生年月日がわかりませんでした。

伯母の母(私の祖母)は、最初の結婚後しばらくして伯母の父である夫に死なれ、
再婚していたのでした。
新しいご主人の戸籍はわかりましたが、先に亡くなってしまった私の曽祖父の
生まれた本籍地がわからなくて、それ以上進めませんでした。
なにしろ江戸時代の生まれで、本籍地がわかっても難しいかもと
祖母の戸籍を取り寄せた場所の市役所の方に言われました。

それまであまり血縁など気にしたことがなく、そうしたことを気にすることなどは
古くさいと軽んじていたところが私にはありました。

しかし、昔の人は、とにかく子供がたくさんいて、たくさん死んでいます。
たくさんの母方のご先祖様やその兄弟姉妹の名前が、
戸籍にずらっと並んでいるのは壮観で、身が引き締まる思いが湧きました。

生年月日が明治や大正でなく、嘉永とか弘化などという人もいます。
名前も、久左衛門とか忠吉とか、まつ、くら、せんなど、時代劇に出てきそうな名前だったり。

この名前の一つ一つが、実際にこの世に生まれて死んでいった方々の名前だと感じ、
伯母も一生懸命生きたけれど、この名前の一つ一つの方々も皆同じだと思いました。
皆同じで、でも個人なんて本当は存在しなくて、
全ては空でありひとつであるという思いも湧きました。
般若心境だ、と思いました。

このつたない文章で私の思いを伝えるのは難しいのですが、
大河の一滴という言葉が浮かび、敬虔な思いで般若心境を唱えました。
これ以上説明すると怪し過ぎるので控えますが・・・充分怪しいですね。

私の中から、理屈っぽさが消えていくのを感じました。
しばらくするとまた戻ってくるのかもしれませんが。

今までブログで自己分析をしてきたので、ブログを書く意欲が高かったのですが、
理屈っぽさが抜けたら、自己分析欲も抜けてしまいました。
不思議な感じです。

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コメント

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No title
大河の1滴。「個人なんて本当は存在しなくて すべては空であり一つなのだ」という思い、そんな思いに到達できたらいいなぁと思ったりします。私はまだまだそこまでは、思い至りませんが。
頭の中の理屈っぽさが消えてゆく、というのはどんなのでしょう?きっと穏やかな穏やかな感じなのでしょうか?それとも自分も水の1滴のようになって、小さく小さくなって溶けて、すべてのものと一体化するような感じなのでしょうか?
私にはまだまだ分かりません。

紅葉への旅、楽しんできてくださいね~https://s.yimg.jp/images/socialproducts/blog/img2/emoji/002.png">
No title
ミセスRさんへ

頭の中の理屈っぽさが消えてゆくというのは、とても気楽な気持ちになれます。
今までが理屈をこねすぎな性格だったのですけど。

ミセスRさんは私にはとても魅力的で女性らしい方だと感じます。
お殿様もそう思っておいでなんですよね。
ただ、相当やんちゃだったのでしょう。

ヘンな気候が続いています。
紅葉の旅、実は2泊目が私の誕生日なんです。
なかなか誕生日当日に旅行中ということがなくて、
今回は、それも楽しみです。特別なディナーなどはないんですけどね。
No title
おはようございます(^^)。

今の心境って素晴らしいと思いますよ。

今日も笑顔で素適な一日を過ごしましょうhttps://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s310.gif">https://s.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s316.gif">
No title
みゆきママさんへ

母方のご先祖様やその兄弟姉妹の名前が、戸籍にずらっと並んでいるのは
衝撃的な眺めでした。なにかに打たれた感じがしました。
大河の一滴、の私の大河のイメージは天の川です。