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シュウトメちゃんのオムツ問題

category - 日記
2016/ 07/ 31
                 
シュウトメちゃんは「トイレに行きたい」と言います。
「ごめんね、私にはそれは何もしてあげられない」と私は答えます。
入院してからは「オムツの中で用を足して下さい」と言われています。

11日に入院して、もう20日間、シュウトメちゃんはほぼベッドの上だけで過ごしており、
入院前にように、自分の足でしばらく立っていること、
坐った姿勢から立ち上がることは、もう出来ないでしょう。



入院前は自分の足で立っていられました。
トイレに行くにはそれが必須条件。

立った状態で、自分でズボンやパンツの着脱が出来れば、1人で用が足せますが、
それが無理でも、立っていられれば、介助者が着脱の手伝いをすれば、
トイレで用を足すことは出来るんです。

でも、シュウトメちゃんは、入院当初から安静が必要でした。
本人は、介助さえしてもらえればと思ったかもしれませんが、
点滴を打ちっぱなしで、トイレ回数が多いに違いないシュウトメちゃんを、
看護婦さんがその都度トイレ介助なんて、できない相談でした。
介助してトイレに行かせて、転倒して骨折、なんてことだってあり得ます。

仮にそういうことができたとしても、しばらくしたら、
衰えた足には、立つことの維持などできなくなったことでしょう。
それを受け入れるのはどんなに辛いことかと思います。
でもそれは受け入れるしかないし、シュウトメちゃんは受け入れていくことでしょう。



シュウトメちゃんは、昭和の時代に田舎の本家の農家の嫁にきたのですから、
とても働き者で、動き回ってきた人だと思います。
身体に鞭打って働き続け、まだ子どもが学生の時に、夫に先立たれ、
ある日、脳出血が起きて、左半身不随の身になりました。

人生が一転する出来事ってあるものですよね。
いきなり脳出血になり、左半身不随になったこと。
リハビリを頑張って30年経ち、足が弱って、歩けなくなってきたこと。
車椅子の身になり、普通の下着から紙パンツを使うようになったこと。
今回の入院で、その車椅子にも自分では座れなくなったこと。



叔母は独身でバリバリと仕事をしてきた人でしたが、
定年まで勤めあげ、老後は生まれ育った土地で、ということで帰ってきて、
悠々自適の生活を送りかけていたところ、脳出血で倒れました。

シュウトメちゃんは左半身完全麻痺でしたが、叔母は右に少し麻痺が出ました。
一生懸命リハビリして快方に向かいつつあったある日、
今度は脳梗塞で倒れ、言語障害が出ました。
言語障害にもリハビリがあり、叔母は懸命にリハビリに励みましたが、
普通の人が聞き取れるような言葉を話すことは出来なくなりました。

その後、大腿骨の付け根を、時期を違えて左右両方骨折し、
そのたびに入院、手術、リハビリいう経過をたどりましたが、
自宅で過ごすのは難しくなり、私が探した老人ホームに住むことになりました。



この2人は、ともにわがままな人でしたので、面倒を見るのも大変でした。
ついそんな目線で、2人を見てしまいがちでしたが、
それでも、時折、厳粛な思いで2人の老後を見てきました。
自立を失っていく喪失感の重さを思いました。

2人とも、それで人としての尊厳を失うような扱いは受けません。
当たり前のことと思いますが、ひどい施設もあるというのはニュースで見聞きしています。
その点は本当に有難いと思っています。
2人とも、たまたまそういう運命になって、介護なしで用を足せない状態にいるだけ。
そういう運命の中で、背をしゃんとして生きて行こうと思っているプライドのある老人です。
時々そのプライドが傷つくと暴走するのですが。

一言で「老後」と言ったって、それこそ山ほどの老後の生活があります。
私の両親の老後は2人とも似ていて、ある日、体調不良で病院に行くと、
末期がんですでに転移していて。手術は出来ません、と言われました。
医師に言われた余命の何倍も生きてくれましたが、
最後はホスピスで息を引き取りました。
ここでの日々は当然オムツでした。

父は最後までオムツが嫌だというのを隠しませんでしたが、
母は、オムツでないと、みんなが大変だものね、と自分に言い聞かせるように言った後は、
一度も嫌だというそぶりは見せませんでした。
体力もなくなっていて、もう無理だという自覚もあったのでしょう。
父も同様だったはずですが、オムツに抵抗がありました。
その差は何なのでしょうね。



シュウトメちゃんがオムツになって、まだ日が浅いのと、
体力や気力が回復してきて、オムツへの抵抗心が強まってきましたが、
「ごめんね、何もしてあげられない」という言葉しか、私には口にできません。

「それよりも、ちょっと字を読むようにしてね」とアマゾンでポチした本を2冊、勧めてきました。
101歳で亡くなった100歳の詩人、柴田トヨさんの詩集「くじけないで」と
単行本の「よりぬきサザエさん」の2冊です。
「くじけないで」の方が字が大きめです。

詩集と4コマ漫画はどこから開いても読めるし、1~2ページだけ読むのもOKなので、
毎日見て、今日はちょっと見えにくいと思ったら、すぐに看護婦さんに言ってね、と。
今飲んでいる薬の1つは、基本は2か月飲み続けるのですが、
視神経にダメージが出る副作用が出ることがあります。

ダメージが出たかもと思ったら、すぐに診察していただいて、
検査の結果、副作用が出ていたらすぐにその薬をストップすれば、
ダメージを受けた部分も、回復する可能性が大きいのですが、
気が付かずに飲み続けてしまうと、視力を失うこともあり得ます。
予防策にとおもった本ですが、オムツから神経をそらす効果もあるかもしれません。

普通の布の下着からいきなりオムツということではなく、
長いこと紙パンツ+尿取りパッドを使用して来ていて、
1年ほど前からは、夜中はオムツになっていました。
徐々に移行という形には近いので、苦いものを飲み込む感じではあるでしょうが、
そのうち受け入れられるようになってくると思います。

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コメント

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No title
下の問題は人間の尊厳にかかわると思っていましたが、大腸手術後、下半身を完全に看護師さんに任せざるを得なくなってから、吹っ切れました。

入院中、看護学生に実習させてくれないかと頼まれ、以前なら恥ずかしくて断ったと思いますが、役立つならとお願いしました。

退院して、羞恥心を抑えたのは偉いだろうと妻に自慢したら、子供を産むことに比べたら何でもないと馬鹿にされました。

オムツを男性が嫌がるのはこんなところにあるかも知れません。

明治大帝も最後の最後まで抵抗したようですね。

自分の未来を見ているようなブログでいろいろ学ぶところがあります。
No title
sioさんへ

何にしろ、吹っ切れると言うのはなかなか至難のワザで、
看護学生の実習になってさしあげたsioさんは偉いですよ。
断る人が多いかもしれません。

人体は、切れば血が出る糞袋。
そこまでふっきれたら、下の問題が人間の尊厳にかかわることもないのでしょうね。

病院は、おむつ代は個人負担なので、割に頻繁に交換してくれる気がします。
前にいた老健では、おむつ代は施設負担なので、費用削減のために、
シュウトメちゃんは、自分で紙パンツや尿取りパッドを交換できる立場にこだわったということもあるんです。
No title
koalaさんはどうでしょう?明日脳梗塞で倒れられてオムツ生活に移行しなければならい場合はどう感じますか?
No title
イリアさんへ

楽しくなさそうな想像ですね(笑)
なってみないとわかりませんが、
受け入れる以外ないかと思います。
イリアさんはどう思われるのですか?