FC2ブログ

2017年07月17日

        

デイサービスに行くという思い込みが押したスイッチ?

category - 日記
2017/ 07/ 17
                 
シュウトメちゃんのケアマネさんは、いつも担当の、いろいろ不自由になってしまい、
介護が必要になったお年寄りの生活の質の向上を考えている人です。
ですから、今回のことも、善意からなのではありますが、
金曜日の担当者会議の席で、本人の前で、「1日帰宅を増やせば、
むかし行っていたデイサービスに行くことも可能ですよ」なんて言っちゃった。

ケアマネさんは、何年も前にシュウトメちゃんが通っていた、某デイサービスの所属です。
シュウトメちゃんと仲が良かった人は誰か把握していることも、
その人は今どういう生活をしているか、すぐに話せるのもすごいことです。
でもこの発言にはびっくりぽんでした。

「金曜日に帰るのを木曜日にして、木曜日に仲良しの人が通っていたら、
そこで会えますよね!」とケアマネさんが言ってしまって、
シュウトメちゃんは顔がぱあっと明るくなりました。
それを見て、ケアマネさんも嬉しそうでした。

水を差して悪いけど、言わなくちゃ。それもすぐこの場で。
「たまたま仲良しがその木曜日にデイサービスに来て、たまたまその日に
デイサービスの空きがあればいいですが、難しくないですか?」
私が言うと、ケアマネさんはふと我に返り、「あ。そうですよね。」

デイサービスは要介護の在宅老人のケアとして手軽なので人気で、
曜日ごとに、通う人が決まっています。
木曜日に仲良しがいるかどうか、わかりませんし、
曜日の定員に空きがあったら、行きたい人がすぐ申し出るので、
空きがある確率は少ないですし、あったとしても、
4週間に1度、それも来るかどうかわからないシュウトメちゃんよりも、
毎週木曜日に行きたい人が入ってくれるのが一番だと思うんですよ。

更に言っちゃえば(言わなかったですが)、うちは2泊3日でヘロヘロです。
つきっきりでないと困るレベルの人の介護ですから、
職場にももう1日、追加でお休みをもらわなくてはいけないし、
では私が代わりに面倒見ましょうと義姉たちが言う確率はゼロです。

シュウトメちゃんはすっかりその気になって、「会いたいなぁ、
懐かしいなぁ」と言うので、そうだろうなと私も情にほだされつつも、
デイサービスに行かせてあげようというアイデアはあまりに「たまたま」が多いし、
私とオットの負担も増えすぎると感じて・・・あっ、そうだ、とひらめきました。
「デイサービスの見学が可能なら、涼しくなった時期に伺うことは出来ますけど」
デイサービスに参加するんじゃなくて、少しだけ懐かしい人に面会、という手です。
「それは問題ないです」ということになり、この話は一件落着、と思っていました。

その後は、退所、病院で受診、帰宅、とバタバタ忙しい1日になりました。
病院から帰ったら、もう夕食の時間でしたし、疲れたようで、
シュウトメちゃんも10時半には眠ってしまいました。

でも翌朝、「わしはいつからデイサービスに行くことになったんだ?」と聞きます。
あ。勘違いしてる。
「おばあちゃん、デイサービスに行くのはね、通うんじゃなくて、見学だけでね、
今はすごく暑いから、涼しくなったらね」
少しまだらボケになったシュウトメちゃんの脳みそは、いったん思い込んだことを
さっと訂正することは困難です。
でも、根気よく話せば、なんとか訂正は可能です。不可能なほどボケていません。

時間をかけて何度も説明したら、何とか納得したみたいでした。
でも脳みそに刻まれた「デイサービスに行く」という言葉が、
シュウトメちゃんのスイッチを押してしまったようでした。

シュウトメちゃんは、1年ほど前に肺炎で入院し、結核性胸膜炎と診断され、
1ヵ月で退院して、今の施設にいますが、もう歩けません。
入院前は、ほとんど歩けないにしろ、自分の足で立てましたし、数歩なら歩けました。
ケアマネさんのいらっしゃるデイサービスに行っていた頃は、
特殊な杖を使えば、10mくらい歩けていました。

シュウトメちゃんは、懐かしい人に会いたいというのもありますが、
自分の足で歩けていた、デイサービスでゲームなどを楽しめていた、
あの頃の自分に戻りたいけど戻れないというジレンマを抱えているので、
「デイサービスに通っていた頃の生活に、少しは戻れる気がする」というスイッチが、
入ってしまったんじゃないかなと思いました。

とにかく、家の中で「靴を履く」ことにとてもこだわり始めました。
ベッドに寝ていて、トイレに行きたいと呼んで、車いすに座らせてトイレに行こうとすると、
靴下と靴を先に履かせてと強く主張しました。
トイレに車椅子を入れて、オットが抱えて立った姿勢に持ち上げて、
私が紙パンツとズボンを脱がすという作業をするので、
確かにトイレの床に足先が10秒くらい?着きますが、
靴下と靴など履かせている間に、シュウトメちゃん、漏れちゃいます。
介護する私の手は、以前靴下を履かせるタイムロスのためにおしっこ浴びちゃったし。

トイレはシュウトメちゃんのためにリフォームしたトイレで床はクッションフロアなので、
靴下なしでも、毎日床は拭いてるし、使う前にも拭いてあげるからというけど
今回はものすごく頑固で、トイレ時以外にも、一日中、靴にこだわりました。

着替えにもこだわりました。
着替えなくちゃ、と言い出すと、今から洗濯物を干してくるから待ってと言っても聞きません。
汚れていないんですが、着替えなくちゃいけないと言い張ります。
一度など、猫にエサをやってくるからと部屋を空けたら、
その間に服を自分で脱いじゃって、上半身裸でいました。

杖はどこに行った?
家の鍵をどこかに失くしたかもしれないけど?など、
デイサービスに行くという思い込みの余波としか思えないシュウトメちゃんの心配事の数々。

杖は、デイサービスのリハビリの時間に使っていました。
鍵に至っては、ずっとずっと昔、自分で鍵を開けられたころに、
仕事に行っている私が返ってくる前に、デイサービスの送迎車から降りてから、
自分で家に入るために、デイサービスに持参していたのです。

今日は〇〇が来る、と義姉の名前を言うので、「今日は来ないよ、
来月はお盆だから、きっと来ると思うけど、7月は来ないみたい。」
そう言うと、「わしが電話しなかったからいけないかな。
この日は家にいるよって○○(施設)から電話しなかったから誰も来ないんだ」と
一人で納得していましたが、残念だけど、義姉たちはシュウトメちゃんに会いたいとか
何かしてあげたいとか、そういう気持ちは希薄なので来ないだけ。
でも、今の施設には入所者が勝手にかけられる公衆電話は置いてありません。
1年前にいた施設では電話ができましたけど、今の施設にはない、
それがわかっていない?シュウトメちゃん。

土曜日はそんな混乱の中で過ぎていきました。

日曜日の午前中、車いすに座らせたシュウトメちゃんに、
ちょっと施設に戻る準備があるからテレビを見ていてね、
そう言って、部屋に一人にして、戻ってみたら、部屋にいない!

トイレにいる車椅子のシュウトメちゃんを発見しましたが、
その時、洗面台の水が出しっぱなしで、でもシュウトメちゃんは、
ぼおっと車いすに座っているだけで、手を洗っていたわけではありませんでした。
「何してるの?」と聞くと、「トイレに行っておしっこをしたんだよ。」と答えるシュウトメちゃん。
絶句していると、「自分でトイレでおしっこしたんだ」と落ち着いて答えています。
同様のことが、前にもあったんですが、この日のシュウトメちゃんは目が据わっていました。

「おばあちゃん、悪いけど、おばあちゃんはもう立てないから、
1人でトイレを使おうと思うと、転んで骨が折れちゃうかもしれないよ。
だから、絶対に、家でも施設でも、1人でトイレに行っちゃダメなんだよ。」
目が据わってるシュウトメちゃんは、前みたいに「わかった」とは言いませんでした。
「自分でトイレでおしっこしたんだ」と、胸を張るように言いました。
・・・・デイサービスでは自分でトイレに行ってたね、シュウトメちゃん。

完全にできなくなっていることが、できるように思えて、
しかも、現実にはできなかったのに、できたと確信してしまうシュウトメちゃん。

施設のスタッフさんには、このことをお伝えしなくては危険です。
ベッドや車椅子から自分で降りようとしたり、トイレに立とうとしたり、
そういう危険なことをしてしまう可能性があります、と報告してきました。
個室なので、ドアを閉めると、中で倒れても見えません。
以前からそういう傾向があって、一度は車椅子から倒れていたことがありました。
今回は、目が据わってる分、「できないと言われたことへの否定の気持ち」が強そう。

今回の一時帰宅、介護は普段道理でしたけど、
シュウトメちゃんが普段よりおかしかったので、とても疲れました。
涼しくなったころにデイサービスに見学に行く話はやめた方がいいような気がしてきました。
退所とは関係なく、私が車に乗せて、連れていけばいいよね、
脳に刺激が加わるし、懐かしい思い出話するのもいいものだわ、などと
軽く考えていましたが、このスイッチは、入れたら危険なスイッチかもしれません。

施設の生活に戻り、また4週間過ごすわけで、今回のスイッチ効果が、
普通の生活を続ける中で、静かに消えて行ってくれることを祈ります。
            
スポンサーサイト