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2015年01月09日

        

フクちゃんに捧げる怪しい言葉

category - 日記
2015/ 01/ 09
                 
フクちゃんを、この目で見られないことが悲しい
この手で撫でられないことが悲しい
大好きだよと伝えられないのが悲しい

フクちゃんの心臓は止まってしまった
眠ったような顔のまま、冷たく固まってしまった

でも もしかしたら
この世と同じ空間にあの世もあったとしたら
フクちゃんはすぐそこに座っているのかもしれない
あの素敵な目で、私を見つめているかもしれない
ここにいるのに見つけてくれないの?と思っているのかもしれない

「人間はリンゴ自体を認識することはできない
あなたがそう見るからそれはそのようなリンゴなのだ」
私には難しい哲学は分からないけれど
カントが言ったというこの言葉が、今とても胸にしみる

人間が世界を認識する範囲には限界があって
私たちは世界の一部しか認識できていない

時々それを飛び越えた能力を持つ人がいるけれど
そんな人にはもしかしたら、私の足元にいるフクちゃんが
満足げな表情で丸くなっている姿が見えるかもしれない
しかしその人にもきっと 知ることのできる限界はある

限界の向こうにいるフクちゃんを感じながら
「おはよう フクちゃん」と言ってみる
フクちゃんに話しかける最後は決まって
「一緒に過ごしてくれてありがとう」の言葉になる

限界の向こうの存在に話しかけることを
私はどれくらい繰り返してきただろうか

世界中の人が今までどれほどの別れの中で
限界の向こうに逝ってしまった魂に話しかけてきたことだろうか

ふいに私は思う
これは練習かもしれない
いつか私が限界の向こうに逝く時のための

この世は さようならを言うには 愛しい存在が多すぎる
しかし私たちはいつかさようならを言わなくてはいけない
この世のすぐ横にあの世があったとしても
認識の壁が私たちを隔ててしまう

見える人には見えるのかもしれないフクちゃんは
私にはどうしても見ることはできない

けれども そこかしこに残っているフクちゃんの残像を
私は心の眼で見ることができる
この世で形のなくなったフクちゃんが私に見せてくれる残像を抱きしめて
私から出る言葉はやはり「ありがとう」しかないのかもしれない

フクちゃん 一緒に過ごしてくれて本当にありがとう

見えないけれど、いつもフクちゃんを感じているよ
            
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