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2014年05月06日

        

柳澤桂子さんの世界

category - 日記
2014/ 05/ 06
                 
柳澤桂子さんの般若心経の訳より一部抜粋します。
10年ほど前に出た本に載っていたもので、
当時かなり話題になり、書店に本が並んでいました。

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お聞きなさい
あなたも宇宙の中で 粒子でできています
宇宙の中の 他の粒子と一つづきです
ですから宇宙も「空」です
あなたという実体はないのです
あなたと宇宙は一つです
宇宙は一つづきですから
生じたという事もなく
なくなるということもありません
綺麗だとか 汚いという事もありません
増す事もなく 減る事もありません
「空」にはそのような 
取るに足りないことはないのです

お聞きなさい
だから「空」という状態には
形もなく 感覚もなく 意思もなく
知識もありません
眼もなく 耳もなく 鼻もなく 舌もなく
身体もなく 心もなく 形もなく
声もなく 香りもなく
あなたをさわるものもなく
心の対象もありません
実体がないのですから
「空」には
物質的存在も感覚も
感じた概念を構成する働きも
意志も知識もありません
眼の領域から 意識の領域に至るまで
すべてないのです
真理に対する正しい智慧がないということもなく
それが尽きるということもありません
迷いもなく 迷いがなくなるということもありません
それは「空」の心を持つ人は
迷いがあっても 迷いのないときと
同じ心でいられるからです

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この詩を暗記しているわけでは全くないので写しましたが、
引用の最初の部分が最近とても思い起こされるのです。

あなたも宇宙の中で 粒子でできています
宇宙の中の 他の粒子と一つづきです


改めて全文を読みました。
全文載せようか迷ったのですが、この文にピンときた方が
ご自身で読まれたほうがいいかなと思いなおしました。

気の遠くなりような長い闘病生活の中で、ご本人は、
それは「空」の心を持つ人は
迷いがあっても 迷いのないときと
同じ心でいられるからです

という心境に磨きをかけておられることでしょう。
それでも病気の肉体を持つ身ゆえの辛苦が、
辛いことも心が揺れることもあると想像できるので、
なるべくなら柳澤さんの苦しみが好きないことを祈ります。

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柳澤さんは短歌もつくられています。
ずっと以前、楽天ブログに柳澤さんの短歌を少し載せたことがありますので、
よろしければ読んでください。
(このブログの内容は短歌中心ではないのですけど)

http://plaza.rakuten.co.jp/koalakoala/diary/200803150000/


他の短歌もよろしければ。
季語のないものもありますが、心に響いたので。


我もまた古りゆく身なれば朽ちてゆく石楠花の花日々見守りぬ

ラヴェンダーの野に寝てみたいその次は波打ち際を歩いてみたい

髪梳くに足りる力の戻り来て肌に触れる櫛を楽しむ

魂をそっと洗って干した日は口から漏れる光の香り

寝る前におやすみなさいの握手する老いたる二人昨夜もこの夜も
            
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