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2014年03月11日

        

食べて祈って恋をして バリ島でのリズ

category - 日記
2014/ 03/ 11
                 
前回の続きです。

リズがバリ島に向かったのは、前回バリ島に行った時に出会った
治療師のクトゥがいたからでした。
彼に、リズはバリにまた来て3~4か月暮らすと予言を受けたのです。
他の信じがたい予言が当たったので、やってきたのでした。

再開したクトゥは、最初、リズがわかりません。
2年の月日が過ぎていたのもありますが、
前回打ちひしがれて悲しそうだったリズとは別人のようだったのでした。

クトゥは9代続く治療師の家に生まれ,才能があるということで
治療師になることを一族に期待されていました。
しかし、彼は画家になりたかったのです。


ある日アメリカ人の男がクトゥの絵が気に入って、
大きな絵を描くようにと注文しました。たくさん金を払うと。
伝統のない時代、毎晩、石油ランプで絵をかいていました。
ある時、炎が弱くなったので、石油ランプのポンプを何度も押すと、
爆発が起きてしまい、クトゥは大やけどを負います。

大やけどに悪い菌が入り、医者は腕を切り落とすしかないと言いました。
それならまず家に戻ると言って帰宅したクトゥは、
その晩、夢を見ます。

父と祖父が夢に出てきて、サフランとサンダルウッドを使って
腕を失わずに済む治療法を夢の中で教えてくれました。
それから10日で、クトゥの腕は治り、すっかり回復しました。
不思議な力を信じ始めたクトゥは、また父と祖父と曾祖父の夢を見て、
3人から治療師になれと言われたのでした。

そのためには魂を神にささげる必要があるとして、
6日間の絶食を言い渡されました。
朝の水田の空気の中の露だけを口に入れて過ごして5日目、
クトゥは気を失いますが、周囲も自分の内側も、
何もかもが金色に見えました。
クトゥは治療師になり、少ない自分の時間を絵を描いていました。

クトゥは納得して治療師として生きていますが、
リズの知っている広い世界の話を聞くのが好きでした。

リズの心に浮かぶ質問に、クトゥはいつも穏やかに答えます。

「人生ってなんでこうめちゃくちゃなことばかり起きるの?」

「人間は悪魔。人間は神。どっちもおなじ。」

(どちらの要素も半々に持って生れ落ち,どちらを伸ばすこともできる)

「この世の破綻に対して、わたしたちには何ができるの?」

「なにも。それが世界というものだ。それが宿命だ。
まず自分の破綻を案じることだ。自分を平和にしなさい。」

「では、自分の中に平和を見出すためには?」

「瞑想することだ。瞑想が目指すのは、平和と幸福だけ。」


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4人の兄弟の瞑想について、クトゥはリズに教えました。

人間は、目に見えない4人の兄弟とともに生まれるというのです。
4人の兄弟は、人が安全に幸福に生きるために必要な4つの徳、
知性、友情、勇気、詩心をそれぞれに司っています。


死ぬときには、4人の兄弟が魂を天国に送り届けてくれます。
治療師のクトゥにはその人の4人の兄弟の名前がわかります。
リズの4人の兄弟の名を教え、その名前を憶えて、
生涯を通じて、必要な時には4人の助けをかりるといい、と言います。

バリ島の子供たちは,この点、いいなぁと思いました。
生まれたときから、4人の兄弟に見守られていると教えられるんです。
ずっと守ってくれ、死んだら天国まで連れて行ってくれる4人。
生きていく上での不安を感じることは少ないでしょうね。

リズがバリ島で出会ったのは、クトゥだけではありませんが、
とても長くなってしまうので、割愛します。
タイトルの「食べて祈って恋をして」の恋をする舞台が
このバリ島で、恋人の話を全部カットは申し訳ないので少しだけ(笑)

リズは恋多き女性でしたが、離婚とその後の恋人とのごたごたで、
とても用心深くなっていました。
しかし、自分で自分を受け止めることができると信じられるようになって、
リズの新しい恋は、依存による苦しみのない恋になったようです。

リズはとても心を開くのが得意な人なので、
イタリアでもインドでも、土地の人と仲良くなり、
人とのかかわりあいの中で暮らしていて魅力的です。

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バリ島でリズは深い瞑想に入ります。
自分を悲しませてきた幾多の思考、悲哀を見つめ、
自分の守りを捨ててその苦悩を感じ取ります。

全ての悲しみの想念が尽きるまでそれを行うと、
次に怒りを呼び出し、同様に、しっかりと感じました。

最大の苦行は、自分の恥を呼び出すことだったようです。
自分のしくじり、嘘、失敗、身勝手、嫉妬,傲慢を呼び出し、
あなたも私の一部よ、ここで休みなさい、もう終わったのと
一つ一つの自分の恥の経験に呼びかけます。

哀しみや怒りや恥辱は、また自分に忍び寄ってくるだろうけれど、
瞑想の静寂の中で、リズは自分に誓います。

あなたを愛してる。あなたを絶対に見捨てない。
あなたのことは、私がいつも引き受ける。



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その後、リズはアメリカに帰りますが、
バリ島で知り合った恋人と、再びインドネシアを訪れ、
ギリノメ島に降り立ちます。
リズの独白がとても興味深かったので、ご紹介します。


樫の木が生まれるまでには、ふたつの力が同時に働いている。
まずはすべての始まりであるどんぐり。
もう一つの力とは、未来の木そのものだ。
とにかくここに存在したいとひたすら願い、
無の宇宙から生まれる熱望で発芽を促し、
無の場所から木を育て、成熟へと導いた。

中略

若いわたしは、可能性のいっぱい詰まったどんぐりだった。
でも、そのときすでにいまのわたしがいた。
樫の木として既に存在し、若いわたしに声をかけ続けていた。
「そうよ 育ちなさい!変わりなさい!成長しなさい!
ここに来て、わたしに会って!わたしは損なわれることなく成熟し、
すでにここにいる!成長してここまで来て、わたしとひとつになって!」

もしかしたら、あれは、いまの潜在力を顕在化した
わたしだったのかもしれない。4年前、結婚に悩み、
バスルームの床に泣き崩れていた若い女のそばにいたのは。
絶望に打ちひしがれるその女の耳もとで、
「ベッドに戻りなさい、リズ」とささやいたのは・・・・
いずれすべては大丈夫と言えると、そのわたしにはわかっていた。
やがて、すべてはひとつになる・・・・ここで。
まさにここで,この瞬間。わたしはいつもここで安らかに満ち足りて待っていた。
彼女がここへやってきて、わたしとひとつになるのを。
            
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